2012年09月13日

イベントお知らせ・「アタラシイジプンのつくりかた」(理論編)

 みなさま、お久しぶりです。
 かねてより共著の執筆やイベントを通して交流のある成瀬まゆみさん(http://ameblo.jp/mayumi-naruse/)にお招きいただき、下記のようなトーク・イベントを行うことになりました。
 成瀬さんは、ポジティブ心理学を基軸とした「アタラシイジブン」をコンセプトに、タルベン・シャハーの『ハーバードの人生を変える授業』やディマティーニの翻訳、そしてコーチングや映画の監修など、幅広く活躍しています。

 ところで、「アタラシイジブン」と聞いたときに、みなさんはどのようなことを思い浮かべられるでしょうか?
 今、私の中では「爆発」(岡本太郎)や生の跳躍(ベルクソン)といったコトバが浮かびますし、日本の哲学者・西田幾多郎は、「創造的世界の創造的要素として制作的・創造的なる所に、我々の真の自己というものがあるのである」(「人間的存在」)と述べています。
 
 人と比べない、そしてもちろんできあいの成功哲学や道徳論でもない、未知の領域への生の肯定と創造。
 「アタラシイジプン」は、どうすればなれるか、ということではなくて、「解明」されるのを待っている、誰のこころの中にもあるミステリーなのではないでしょうか。
 そのようなことも含め、また簡単にできるワークも含めながら、成瀬さんや参加されたみなさんと語り合ってみたいと思います。
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 ☆☆アタラシイジブンのつくりかた☆☆

 ■ナヴィゲーター 成瀬まゆみ×甲田烈

 ■日時 2012年9月23日 10:00〜12:00
 ■場所
 ルノアール 飯田橋西口店 マイスペース
⇨(http://standard.navitime.biz/renoir/Spot.act?dnvSpt=S0107.2077&flow=st)

今のままじゃいやだ!
変わりたい!

そう思ったとき、
私たちはつい、
今の自分を否定することから始めてしまいます。

でも、
今までの経験上、
いやだ、いやだと思って、
自分を否定することで、
アタラシイジブンが生まれたことはありませんでした。

今の自分をあるがままに認める、
いやだと思っている感覚と寄り添う。
今の自分をしっかりみつめると腹をくくる。

そんなとき、
突然、ステージが変わることがあります。
そのあたりを、
せひ哲学者である甲田烈さんと対話をしながら、
深めていきたいと思います。

他にも、
みなさんはどんときに、
アタラシイジブンが生まれたと感じられたことがあったでしょうか?

インタビューによると、



1.一人旅をして自分と向き合ったとき

2.失敗して、自分のつまらないエゴが壊れたとき

3.自分をあるがままに見つめて、
  今までの自分を心から恥ずかしいと思ったとき

4.自分の人生には自分で責任をとると腹をくくったとき

5.自分をありのままに認めてくれる仲間に出会ったとき

6.守るべきものができたとき


などが、あげられました。


そのあたりもみなさんでお話しながら、
そして、哲学的な考察をいただきながら、
アタラシイジブンが生まれるエッセンスを、
みなさんとともに抽出していきましょう!


参加費:3500円 (ドリンク付き)

定員:10名 


*9月のイベントは、アタラシイジブン理論編
10月のイベントは、アタラシイジブン実践編になります。

*2つのイベントを、
9月の時点でまとめて申し込んでいただいた場合は、
2回分(7000円)が5000円になります。

お申し込みはこちらから、
お願いします。

http://my.formman.com/form/pc/rLEuRythYVNjIiPw/

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posted by 甲田烈 at 05:51| Comment(0) | ポジティブ心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月16日

折れた心から,新しい芽をーー痛みを抱えながらの成長についてーー

 明日の9月17日,代々木上原の金壺堂で,PTGについてお話しさせていただくことになりました。
 →http://kinkodou.com/index2.html

 よく,人は強くいきなければならない,そして,なにかがあったとしても,へたばったり,弱さを見せてはいけないんだ,ということを聞きます。
 僕たちの暮らしている社会は,無意識に「力強い」人間を求めています。それは原発や震災によるストレスや,それ以前から懸念されている日本経済の傾きといった諸状況をへた後にさえ,そうなのです。

 人は,強くなければならない。
 果たして,そうなのでしょうか。

 ポストトラウマティック・グロース(posttraumatic growth=PTG)という言葉があります。近年,ポジティブ心理学の領域で注目されているものです。日本語では,外傷後成長と訳されたりもしています。その定義は,「危機的な出来事や困難な経験との精神的な闘い・もがきの結果生ずるポジティブな心理的変容の体験(宅, 2010)※1です。つまり,どうしようもないような,大変な出来事に直面し,その経験との奮闘のプロセスで,心理的に変わっていく,かわらざるをえない経験ということです。

 「トラウマ」という言葉は,よく知られています。心の傷のことです。
 そして,なんらかの脅威的・あるいは破局的な出来事を経験したあと,数週間〜数ヶ月後に発症し,その後,数ヶ月から数年続いてしまうような心身の病的な反応をPTSDといいます。これもまた,阪神・淡路大震災を契機に知られるようになりました。症状としては,外傷的な出来事の再体験(フラッシュバック・悪夢)や,類似した出来事に対する強い心理的苦痛と回避行動,そして,持続的な覚醒亢進状態(睡眠障害や極度の警戒心など)です。

 トラウマや,PTSDについて,ちょっと詳しく触れてみたのは,こういう言葉が一人歩きして,いいように使われてしまっているからです。たとえば日常会話でも,「いや〜〜○○の経験がトラウマでさあ」というのをよく使います。また,スピリチュアル系のカウンセリングなどでは,「何々がトラウマで」というように,まるで過去の傷の体験にすべて責任を負わせるかのように使われることもあります。

 ところで,PTGについてです。
 “posttraumatic”というくらいですから,当然これもトラウマと関係しています。
 けれども,注目していいことは,いいことは、PTGの場合,トラウマを経験しつつも,人は成長できる,としている点です。
 では,この場合の「成長」とか「ポジティブな変化」とは,何でしょうか。

 PTGにおける心理学的変化には,次の3つのタイプがあります。
 ひとつは自己概念の変化。まず,大変な体験の「被害者」という観点から,サバイバーへと変化します。つまり,「なんとかやってこれた」という自信がつくわけです。けれどもこれは,「強い」自分になるということではありません。むしろ逆です。自身の弱さを認め,オープンになって他者に助けを求めるようになれるということです。
 ふたつめは,対人関係の変化。感情表現がオープンになり,それにともなって,他者との親密感が増します。そして,愛他行動が増します。たとえば,困っている人を助けるようになるとか,人の弱さがわかるようになるとか,そういうことです。
 みっつめは,人生哲学の変化。これは,今,生き,与えられているいのちへの感謝とか,人生における優先順位が変わるとか,スピリチュアルな変化,そして,叡智の発揮などです。

 PTGの「変容」や「成長」の中軸になるのは,スピリチュアリティだと言えます。
 それはなにも,人の目には見えない,超常的ななにかが見えるとか,ということではありません。ポジティブ心理学は実証科学であるために,そうした,アメリカの心霊術や,イギリスのスピリチュアリズムで,取り上げられ,日本でも「霊能」のイメージとなっているような現象は取り扱いません。
 インテグラル理論というメタ理論では,スピリチュアリティの意味を,(1)変性意識状態,(2)人間の意識の発達段階のひとつ,(3)人間の持ちうる諸能力の一つ,(4)人生に対する態度,の4つのどれかにあてはまると考えています(Wilber, 2004)。この哲学的分類を参考にすると,実証科学として,心理学的に質問紙によって蒐集したデータを因子分析して得られる「スピリチュアリティ」とは,(4)の態度ということになります。これは外界に表出されるために,測定が可能なのです。

 PTGにおいては,人生観の質が,がらりと変わります。そしてそれが,この文脈におけるスピリチュアリティの本質なのです。
 それは,自分の弱さを認めて,他人にSOSを求めるようになったり,人生における実存的テーマが浮上したり,自然などに畏敬の念をおぼえるようになったりといった,「つながり」の変容へと開かれていくことです。

 では,そのような「つながり」へと開かれて行くことは,どうすれば可能なのでしょうか。
 PTGを生起させる要因とは,なんなのでしょうか。
 個人の対処能力やもともとの素質といったこととか,周囲の家族や友人たちの助けという環境的要因は,考えられる条件の一つです。
 しかし,何よりも,脆弱性を認め,他者・世界へと自己を明け渡して行くことが,主要な条件として考えられるのではないでしょうか。

 僕たちはふつう,自分なりの世界観・人生観を無意識のうちに抱いて,日々の生活を送っています。そして,そうした「ものの見方」とは,立ち現れている経験である現象を,自分の関心にひきつけて「言葉」によって切り取ってみたものだと言えます。そはあたりまえと思われているために,ふだんは疑問にもたれることもないのですが,それが揺るがされるような出来事と出会うとき,僕たちは,それが今まで自分の生を支えてきた「物語」の一つであり,絶対的なものではないことを思い知らされます。そのとき,現実とは,「世界観」という色眼鏡を通してみられた特定の「世界」ではなく,端的に立ち現れた現象としての姿を示すのです。

 この,「世界観」と「現象」との関係は,ちょっとわかりにくいかもしれません。
 けれども,現代の心理学は,人間の持つ世界観や人生観とはフィルターのようなものであり,現象を言葉によって切り取り,構造化したものだということを明らかにしつつあります。

 明日の講座では,もちろんPTGの定義やその測定方法,似た概念との差異などについて,とりわけスピリチュアリティの問題を中心に迫ってみますが,それだけではなく,現象から世界観が産み出されるメカニズムについて,体験的なワークを通しても考えてみたいと思います。そのことを通して,「心理学的変容の体験」の意味が,深く捕まえられ,かつそれは僕たちが日常を豊かに生きて行く上で役に立つことがわかると思います。

 
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posted by 甲田烈 at 04:17| Comment(0) | ポジティブ心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月03日

風使いの魅力

 最初に、ふたこわたるさんにお会いしたのは、ある茶室だった。
 もうなにを話したか覚えていない、しかし、ミンデルのプロセス志向心理学をご研究・実践されていることと、そのさっぱりとした居住まいだけが印象に残った。

 風が、通る。

 そんなこんなしているうちに、あちこちでお会いすることになり、近年では、ネイティヴ・アメリカンの叡智を実践されていることも知った。

 ある日。
 彼のもとに、フアニ共和国という聞き慣れぬ国から、一通の招待状が届いたという。びっくりはしたけれど、理系のキャリアもお持ちであるし、当然英語は抜群、海外に雄飛されても、おかしくないと思い、祝福しい気持ちになった。

 ところが、このフアニ。
 なんとも、心地いい、エイプリルフールのジョークだったのである。
http://windshamanwf.blog34.fc2.com/blog-entry-277.html

 フアニ。
 フルクテ・アタラシイ・ニッポンからの、招待状。

 ふたこさんは、お茶目だ。
 その悪戯者のセンスが、臨床という枠を得たときに、とんでもない「型」を生み出し、また、つき破っていく。その様子は、軽くて、そしてとても、繊細なのに、こくがある。ご本人が最近、力を入れておられる第三世代認知療法のACTにも、それは通じる。

 最近、間接的に友人に協力している、高輪ポジティブ心理学講座において、明後日、そんな、ふたこさんの魅力に触れることができる。
 私も、楽しみにしている。
 申し込み方法など、詳細は下記に。ご縁を感じられた方、ひかれた方は、是非に。

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 「この地球の上で満たされて生きる道 〜インディアンの文化から学ぶ」
 こころの臨床家としての経験から、地球の仕組み、生態系と調和した生き方をしているかどうかが、人生に対するポジティブさと関係していると感じています。インディアンの文化からそのヒントを考えてみます。
ホームページ「風使いの小屋」⇒ http://www.geocities.jp/processworkwf/

〇日時:2011年7月3日(日曜)13:00〜16:15

A13:00〜16:15[講義とワーク]:「この地球の上で満たされて生きる道」 ふたこわたる
B16:30〜18:00[外書講読」  :“Post Traumatic Growth”第1章 担当:新村信貴
*現在とても注目を浴びている“Posttraumati Growth”の翻訳出版を視野にいれての購読です。
C18:00〜19:00[シェアータイム]  飲食持ち寄り 尾崎真奈美のキプロス会議報告もあります。

*ご希望の方は整体・カウンセリングほか個人セッションなども考えていますのでご相談ください。

〇場所:港区高輪「アキュサリュート高輪」http://www.acu-salut.jp/
住所:〒1080074 東京都港区高輪4-8-23 エスパシオ高輪102
地図:http://www.acu-salut.jp/access.html

〇受講料:
・Aのみ=¥5000
・Bのみ=¥3000
・C:参加無料(AあるいはBにご参加の方)

○お申し込み先:integral1101アットgmail.com(アットを“@”に変えてください)

  高輪ポジティブ心理学講座
  事務局:河野秀海
posted by 甲田烈 at 01:09| Comment(0) | ポジティブ心理学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする