2013年11月06日

妖怪cafe・第5回のお知らせです

 今年2度目の和歌山行きをしてきました。
 紀州田辺にある南方熊楠顕彰館と白浜の南方熊楠記念館を、白浜記念館の前館長に案内していただき、あらためて南方熊楠の思索の宏大さに触れました。
 熊楠は井上円了の妖怪学には批判的でしたが、世界の成り立ちを心・物・事・理という四つの不思議の連関として捉えています。そのような意味では、「真の不思議」を追い求めた円了と通底する側面があったように思われます。

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 ところで、以前のプログで和田寛氏文・松下多恵絵の『紀州おばけ話』を紹介しました。和歌山は今でも緑濃い場所で、とりわけ熊野の方にいくと、現在でも妖怪の世界が感じられる場所が多いといいます。和田氏が紹介した妖怪たちの原典を探り、繙いてみると、たしかにそこには、その時点で体験的な現実であったことがうかがわれるような事例が数多くみられます。

 たとえば、少女の姿で現れて弁当を乞い求め、恩返しに少年が川に流されるのを助けた「牛鬼」の話は、まるで民話のような趣きがありますが、原話は昭和5(1930)年に那須晴次が書いた『伝説の熊野』(郷土研究社)に大正年間の話として収録されています。淵の主との関わりが、まだ活きていたのです。また、「子泣き爺」と一括される「赤子の泣き声」の話は、昭和37(1962)年に手書きの私家版として出された浜田大吉の『埴田区誌』に父親の体験として記されています。

 緑濃い中での、自然との関わりから生まれる不思議な話の数々。

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 井上円了が『妖怪学講義』「理学部門」で自然における人間のありかたを問いなおした「世界活物論」を手がかりに、和歌山の妖怪現象について考えてみたいと思います。
※『妖怪学講義』「理学部門」は下記からダウンロードできます。
https://toyo.repo.nii.ac.jp/?action=pages_view_main&active_action=repository_view_main_item_detail&item_id=4861&item_no=1&page_id=13&block_id=17

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 ★妖怪cafe第5回「和歌山の妖怪たちと自然」

 ★開催日時 11月25日(月) 20:00〜21:30

 ★話題提供者 甲田烈(現・相模女子大学非常勤講師:最終学歴 東洋大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学(専攻・仏教学)

 ★会費 1000円+1オーダー

 ★場所 ジャンクションシティ(http://www.junctioncitytokyo.com/Photo_%26_Cafe_%22Junction_City%22/Home.html)
 Access/ 西武新宿線 新井薬師前駅 南口から徒歩2分 
 Address/ 〒164-0002 東京都中野区上高田3-37-7 サクラディア B1F
 e-mail/ jctアットマークjunctioncitytokyo.com(“アットマーク”を“@”に書き換えてください)
posted by 甲田烈 at 15:54| Comment(0) | 妖怪学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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